7月17日(木)、前日までの雨が上がり薄曇り空となった東京・池袋の中池袋公園は、WRC参戦車両のGRヤリス・ラリー1(ディスプレイカー)や全日本ラリー選手権に出場しているSUBARU WRX S4、シュコダファビアRSラリー2やヒストリックラリーカーなどで賑わい、街行く人々の関心を集めました。近隣に映画館やアニメ関連施設があるこの公園は、アニメの聖地として知られています。この公園から道を挟んだ場所にある豊島区シティホール会議室にて、本年のFIA世界ラリー選手権(WRC)第13戦フォーラムエイト・ラリージャパン2025の大会概要説明会が開催されました。
13時から始まった説明会には、TV局や新聞・通信社、自動車専門誌やWEBメディアなど約70名の報道関係者、大会パートナー、同関係者など90名を超す出席者が集まっています。MCのピエール北川さんが口火を切り、説明会はスタート。冒頭に、太田稔彦(愛知県豊田市市長)大会会長は、大会コンセプトを発表しました。「本年のラリージャパンのテーマは、ラリー文化の定着を目指し、ラリー本来の楽しさにより焦点を当てたいとの思いから、“体感するラリー”をコンセプトとしました」、と語り、多くの観客、ラリーファンの皆様に現地での観戦を力強くお勧めするコメントを続けました。
続いて高桑春雄競技長からは、本年計画しているラリーコースの概要が伝えられました。今回は、合計20箇所のスペシャルステージで構成すること、そのうち豊田市内をラリーカーが疾走する豊田市SSSと四季桜で知られる小原SSのふたつの新設ステージを設けると説明しました。続けて、これまでシェイクダウンステージとして活用してきた鞍が池公園コースを、シェイグタウンののちにSS1として競技活用すること、岡崎SSSは前回と異なるデイライトステージとして実施すること、伊勢神トンネルはこれまでのコースを逆走すること、笠置山SSは、約5km延長するコース設計とすることなどが付け加えられました。中でも豊田市市内を走り、堤防道路のスリリングなタイトコーナーを抜けて豊田大橋に向かう豊田市SSSの市街地コースは、ラリージャパン史上初の試みとなります。
続いて大会副会長の小坂喬峰(岐阜県恵那市市長)は、観戦チケットの詳細を発表しました。この日より先行の抽選販売の申し込みが始まること、8月16日からは地元の開催地域限定先行抽選販売が開始となること、一般販売は8月23日から先着販売となることなどが伝えられました。続いて、注目の豊田市スーパースペシャルステージ(豊田スタジアムサービスパーク入場券付き)が大人1名13,000円となること、豊田スタジアムサービスパークの入場券は4日間通し券があること、先着1,000名の親子を最終日に無料招待すること、山間SSで観戦できる同乗割引観戦券の内容などを発表しています。
ラリー期間中のエンターテーメント企画については、ピエール北川さんから紹介されました。ここまでが概要発表会ですが、ここでゲストのラリードライバー新井敏弘さん、梅本まどかさんが登場し、ラリージャパンの魅力などを語るトークショーを行いました。新井さんは、「ヨーロッパのラリーと大きく異なるのは、コースの多くが常緑樹の生い茂る林道を走ること、美しい紅葉をバックにするリエゾンなども楽しめる」、と語り、梅本さんは、「新設の豊田市市街地コースが楽しみです。夜間のステージということもあり、ドライバーのメンタルをコントロールしないといけないかな、と感じています」、とコ・ドライバーならではのコメントを残しています。その後、スペシャルゲストの声優・三木眞一郎さんが紹介され、トークショーに加わりました。三木さんは、人気アニメ「イニシャルD」の主人公の声を担当した方であり、また、大のクルマ好きとして知られています。三木さんは、「ラリーは文字通り、ぶっ飛んでいますね。できれば、熱狂的なファンの皆さんと大声をあげながら観戦してみたいです」、と語り、記者席からホーッという感嘆の声が漏れてきました。説明会ののち、トークショー出演者と大会会長・副会長が並ぶフォトセッションがで中池袋公園で行われ、スティルカメラのフラッシュを浴び、TVカメラに向かってガッツポーズなどを披露していました。
11月6日のラリー初日まで約100日となりました。これからラリーウィークまでの間、様々なWRCフォーラムエイト・ラリージャパン2025関連の情報がアップされることになります。どうぞお見逃しなく。