10月23日、WRC第13戦「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」のエントリーリストが発表された。世界各国から計36台の強豪が集結し、愛知県・岐阜県のステージを舞台に激しいタイム争いが展開されることとなる。
まず、Rally1カーのエントリーについては、TOYOTA GAZOO Racing WRTが計4台のGRヤリスRally1ハイブリッドを投入。69号車のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン、33号車のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン、17号車のセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデがワークスノミネートでエントリーするほか、昨年の大会で3位入賞を果たした日本人ドライバーの18号車 勝田貴元/アーロン・ジョンストンも4台目のGRヤリスで母国ラウンドに挑む。勝田は「地元開催なので楽しみにしている。昨年よりも高い位置での表彰台を目指したい」と語りラリージャパンへの意気込みを語った。
HYUNDAI SHELL MOBIS WORLD RALLY TEAMは3台のi20 N Rally1ハイブリッドを投入する予定で、昨年の大会ウイナーである11号車のティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガを筆頭に6号車のダニ・ソルド/カンディド・カレーラ、4号車のエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルムがエントリー。
さらに、M-SPORT FORD WORLD RALLY TEAMは2台のプーマRally1ハイブリッドを投入する予定で、昨年の大会で2位につけた8号車 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ、16号車にエイドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリアという顔ぶれ。3チーム合計9台で日本ラウンドに挑むこととなった。
一方、Rally2カーは計11台がエントリー。2021年のWRC2クラス王者、アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソンがシュコダ・ファビアRSで参戦するほか、サファリラリーを得意とするカイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュシェパニャクもシュコダ・ファビアRS、若手有望株のニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフがシュコダ・ファビアRSで、M-SPORTの若手ドライバー、グレゴワール・ミュンスター/ルイ・ルーカがフィエスタMkⅡで参戦するなど豪華な顔ぶれだ。
これにプラスして全日本ラリー選手権でお馴染みのドライバーもWRC2にエントリーしている。
2年連続でJN1クラスのチャンピオンに輝いたヘイッキ・コバライネン/北川紗衣がシュコダ・ファビアで参戦する予定で「WRC2は強い選手が多いけれど、昨年より上のリザルトを目指したい」と意気込みを語る。さらに福永修/齊田美早子がシュコダ・ファビアEvo、今井聡/ジェイソン・ファーマーがシトロエンC3で参戦する予定だ。
そのほか、Rally4カーに関しては新井大輝/立久井大輝がプジョー208 Rally4で参戦する予定で、「昨年はぶっつけ本番の状態でしたが、今年は余裕を持って挑めるし、スタジアムのスーパーSSを初めて走るので楽しみ」とのことだ。
またナショナル部門に目を向ければTOYOTA GAZOO Racing WRJより勝田範彦/木村裕介がGRヤリスで、眞貝知志/安藤裕一もGRヤリスでエントリー。「全日本を通してGRヤリスRally2に慣れてきました。注目されると思いますが、気負わずに頑張りたいと思います」と勝田が語れば、「昨年はゼロカーとして参加しましたが、今年はタイムを出しに行くのでモチベーションが違います。距離が長いのでDATには大きなチャレンジになると思いますが、ちゃんと走り切りたい」と眞貝は語る。
さらにSUBARU TEAM ARAIからはベテラン新井敏弘/松本優一がSUBARU WRX S4でエントリーする予定で、「愛知・岐阜のターマックは難しいけれど、昨年はSS1でリタイアしたので、まずはきちんと完走したい。あとは豊田スタジアムのスーパーSSも楽しみですね」とのことだ。
そのほか、2023年に全日本ラリー選手権にデビューした元スピードスケートの金メダリスト、清水宏保/保井隆宏もヤリスでエントリー、「WRCは長丁場のラリーだと思いますが、世界選手権の雰囲気を味わいたいと思います」と意気込みを語る。
まさにWRCのワークスメンバーのほか、国内からも豪華なメンバーが顔を揃えているだけに、2023年のラリージャパンも各クラスで激しいバトルが展開されることに違いない。
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