7歳でラリードライバーになる
決心を固めたワルデガルド

ビヨン・ワルデガルド – Bjorn Waldegard

1943年スウェーデン・ストックホルム出身。WRCデビューはWRC開始の73年第1戦モンテカルロにフィアット・アバルト124ラリー。ポルシェ、トヨタ、ランチア、フォード、オペル、シトロエン、メルセデスなど各メーカーで出場した。WRCで最初にドライバーズ選手権が懸けられた1979年にタイトルを獲得。2014年逝去。

1977年フォード・エスコートで出場したRACラリー

ワルデガルドは7歳の時に将来ラリードライバーになろうと決心した。それはワルデガルドの父がモータースポーツ好きでイベントにも出ていたことが影響している。その父親も12歳で家からストックホルムまでの50キロを運転したという。ワルデガルドの決心を裏付けるかのように1962年、ワルデガルドは免許を取った一週間後にVWビートルでスウェーデンの国内ラリーに出場した。最初のコ・ドライバーはその父親だったが、ラリーのスピードに根を上げ、2戦目からは代わりの人がコ・ドライバーを務めたという。ワルデガルドは66年までVWビートルで国内選手権を中心に活動した。

67年からマシンがポルシェ911に変更された。これはスウェーデンのポルシェディーラーが、ワルデガルドをサポートしていたVWと同じ会社だったからだ。スウェーデンとヨーロッパラリー選手権(ERC)で優勝を重ねたワルデガルドは、68年のモンテカルロにディーラーチームのマシンで10位に入ると、69年のモンテカルロでワークスポルシェのシートを得ることができた。そしてそれに応えるように優勝を果たした。翌70年のモンテカルロでも連覇を達成した。WRC制定前のERCは、当時ラリーを戦う自動車メーカーにとって大きなプロモーションの場だったのだ。

1970年のモンテカルロラリーで優勝したポルシェ911。69年に続く連覇だ

73年にWRCがスタートすると、ワルデガルドはフィアット、VW、ポルシェとイベントごとに違うクルマをドライブした。これは当時のメーカーとドライバーの契約はイベントごとが多かったためだ。

75~76年にはランチアからストラトスでWRCに出場し、3勝を挙げた。ワルデガルドは、このランチア時代にラリーカーの開発とテストの方法を学んだ、と当時語っている。77~79年はフォード、80年にはメルセデス・ベンツで500SLCのラリーカーでWRCに数戦出場し80年のコート・ジ・ボアールでは優勝している。このマシンはオートマミッションを搭載したラリーカーだった。

1977年フォード・エスコートで出場したRACラリー。フィニッシュ後はラリーカーの上で表彰を受ける。向かって左はトーゼリウス

メルセデス・ベンツ500SLCで優勝したコート・ジ・ボアール。オートマでエアコン付きだったという

74年以降、たびたび同郷のオベ・アンダーソンが立ち上げたTTEのラリーカーをドライブしたワルデガルドだったが、81年からはWRC、ERCにトヨタ車で出場する回数が増えた。82年のニュージランドではグループ4のトヨタ・セリカ2000GTで優勝を飾る。グループBのセリカ・ツインカムターボでも、サファリやコート・ジ・ボアールで優勝を重ねた。

トヨタ・セリカ・ツインカムターボで優勝。ワルデガルドとともに、TTE代表オベ・アンダーソンらが表彰を受ける

WRCでは86年にグループBが廃止され、87年からグループA規定に変わった。ランチアはターボ4WDのランチア・デルタが存在していたので、そのままWRCに出場できたが、トヨタにはスープラしか無かった。ワルデガルドは、スープラでWRC数戦に出場。ワルデガルドもチームも、ターボ4WDのセリカGT-FOUR ST165の登場を待った。

88年からセリカGT-FOUR ST165でWRC、ERC、中東選手権に出場し優勝を含め上位フィニッシュした。そして90年のサファリラリーでは優勝。当時46歳のワルデガルド、ドライバーのWRC優勝は最高齢の記録として現在も破られていない。

ワルデガルドはかつて自分自身のラリーの取り組みをこう語っていた。「ラリーは自分自身の力を試して、その限界を知ることなんだ。スカンジナビアンドライバーは、悪い場面に直面しても適応力があり、なんとかいい方向へ導こうとする。スカンジナビアンドライバーがラリーで成功している秘訣でもあるだろうね」。

87年に開催された香港北京ラリーにトヨタ・スープラで出場し優勝。当時のコ・ドライバーはフレッド・ギャラハー

ビヨン・ワルデガルド WRC勝利の記録

回数 イベント名 コ・ドライバー マシン
1 1975 スウェディッシュラリー ハンス・トーゼリウス ランチア・ストラトスHF
2 1975 サンレモラリー ハンス・トーゼリウス ランチア・ストラトスHF
3 1976 サンレモラリー ハンス・トーゼリウス ランチア・ストラトスHF
4 1977 サファリラリー ハンス・トーゼリウス フォード・エスコートRS1800 Mk.2
5 1977 アクロポリスラリー ハンス・トーゼリウス フォード・エスコートRS1800 Mk.2
6 1977 RACラリー ハンス・トーゼリウス フォード・エスコートRS1800 Mk.2
7 1978 スウェディッシュラリー ハンス・トーゼリウス フォード・エスコートRS1800 Mk.2
8 1979 アクロポリスラリー ハンス・トーゼリウス フォード・エスコートRS1800 Mk.2
9 1979 ケベックラリー ハンス・トーゼリウス フォード・エスコートRS1800 Mk.2
10 1980 コート・ジ・ボアール ハンス・トーゼリウス メルセデス・ベンツ500SLC
11 1982 ニュージーランドラリー ハンス・トーゼリウス トヨタ・セリカ2000GT
12 1983 コート・ジ・ボアール ハンス・トーゼリウス トヨタ・セリカ・ツインカムターボ
13 1984 サファリラリー ハンス・トーゼリウス トヨタ・セリカ・ツインカムターボ
14 1986 サファリラリー ハンス・トーゼリウス トヨタ・セリカ・ツインカムターボ
15 1986 コート・ジ・ボアール ハンス・トーゼリウス トヨタ・セリカ・ツインカムターボ
16 1990 サファリラリー フレッド・ギャラハー トヨタ・セリカ GT-FOUR ST165

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