勝田貴元選手、ポディウムフィニッシュおめでとう!

WRカーの定義、タイヤの種類は何種類あるか知っていますか?【読んで得するラリージャパンWRC基礎講座1】

WRC
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 11月10~13日、愛知と岐阜の両県においてWRC世界ラリー選手権最終戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』が開催される。日本でのWRC開催は2010年が最後であり、実に12年ぶりのカムバックとなる。この間にシリーズのトップカテゴリーにトヨタが参戦を開始し、今季は3つの選手権で連覇を達成。チャンピオンとして母国ラリーに凱旋する。本企画は、そんなラリージャパンをいっそう楽しく見るために、中継やレポート等でよく見聞きする基礎的なラリー用語を解説していくもの。厳選した30個のワードを計10回にわけて紹介していくラリー講座の初回は、選手権タイトルと参戦車両、タイヤを取りあげる。

1.ふたつのシリーズ、マニュファクチャラーズとドライバーズ

 WRCでは他のモータースポーツカテゴリーでも見られるように、ドライバー選手権とマニュファクチャラー選手権が設定されている。マニュファクチャラーとは通常、製造者のことを指すが、WRCのトップカテゴリーではマニュファクチャラー登録を行うことで、同一メーカーからふたつ以上のチームを並べることも可能だ。

 実際、今季はTOYOTA GAZOO Racing WRTと、勝田貴元を擁するTOYOTA GAZOO Racing WRTネクストジェネレーションが同時に存在。2021年はヒョンデの若手育成チームとしてヒョンデ・2Cコンペティションが参加していた。

 この他、WRCではラリーを戦う上で不可欠なコドライバーを対象としたコドライバー選手権も用意されており、冒頭にあるようにトヨタはこの3つのタイトルを2年連続ですべて獲得している。

2022年WRCマニュファクチャラーズチャンピオンとなったTOYOTA GAZOO Racing WRT

2.WRカー/ラリー1車両

 2022年は“WRC新時代”の元年となった。それを象徴するのが単一ハイブリッドユニットを備えたラリー1カーの登場だ。1997年に導入されて以来、四半世紀にわたってWRCのトップカテゴリー車両に位置づけられてきたワールドラリーカー(WRカー)が市販車の骨格を使用しなければなからなかったのに対し、ラリー1はスペースフレーム構造となっているのも特長のひとつ。

 これは自動車メーカーの新規参戦に対するハードルを下げるのが狙い。また、WRカーでは認められていた過激なエアロパーツやパドルシフト、センターデフなどもコスト削減の観点からラリー1では廃止されている。なお、エンジンについては1.6L直噴ターボが旧規定から引き継がれた。“ラリー1”の名称はF3、F2、F1のように、ラリー競技におけるピラミッドの頂点であること示している。

ラリー1カーのシャシーはスペースフレーム構造となり、スケーリングと合わせて参戦車両を選択しやすくなっている
カナードなどのエアロが制限されたラリー1カー。各車ともハイブリッドユニットの冷却のため、側面にエアインテークを設置している

3.タイヤ/コンパウンド/スタッドタイヤ

 競技用タイヤをひとつのメーカーが単独供給するという、いまやスタンダードなものとなった体系はWRCも同じ。2020年まではミシュランが、2021年からはピレリが単独サプライヤーとしてラリー用タイヤを供給している。同社はシリーズと2023年までの契約を締結済みだ。

 ラリーはグラベル(未舗装路)、ターマック(舗装路)、スノー/アイスといったさまざまな路面で行われるため、タイヤもコンディションに合わせたものが用意される。ピレリはこれらに対応するPゼロ、スコーピオン、ソットゼロというタイプの異なるタイヤを開発。未舗装路と舗装路用にはそれぞれにソフトとハードの異なるコンパウンドが設定され、このタイヤ選択がときに勝敗を左右する。また、スノー/アイス用のソットゼロでは、スタッドと呼ばれる“鋲”が無数に埋め込まれたスタッドタイヤもあり雪道で威力を発揮する。

ピレリのスタッドタイヤ(ソットゼロ・アイスJB1)は、タイヤ1本あたり384本のタングステン鋼製の鋲が埋め込まれている
Pゼロはドライ/ウエット兼用だが、雨量が多い時に履くレイン用タイヤ“チントゥラート”も用意されている

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