勝田貴元選手、ポディウムフィニッシュおめでとう!

王者が土曜制覇で4連勝も、グロンホルムが記録更新阻止の電動化時代初勝利/WorldRX第4-5戦

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 9月17~18日にポルトガルのモンタリグレで開催されたダブルヘッダー戦、2022年WorldRX世界ラリークロス選手権第4戦/第5戦は、土曜こそ“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)が制し開幕からの連勝を『4』まで伸ばしたものの、日曜は勝負を焦った勢いでティミー・ハンセン(ハンセン・ワールドRXチーム/プジョー208 RX1e)を撃墜、10秒のタイム加算ペナルティを受けることに。

 代わって今季よりラリークロスへの新規参入を果たしたコンストラクション・イクイップメント・ディーラーチーム(CEディーラーチーム)から参戦の、ニクラス・グロンホルム(PWR RX1e)が今季初勝利を飾り、クリストファーソンの無敗記録がついに終わりを告げることになった。

 また、グロンホルムの僚友クララ・アンダーソン(CEディーラーチーム/PWR RX1e)も3位表彰台に登壇し、世界戦デビュー5戦目にしてWorldRX史上初の女性ポディウム・フィニッシャーとして歴史に名を刻むこととなった。

 2022年からいよいよ500kW(約680PS)/880Nmを発生するツインモーター搭載の新世代車両を導入。フルEVカテゴリーへと変貌を遂げたWorldRXは、8月中旬に開幕を迎えたノルウェーのヘル戦以降、王者クリストファーソンが3連勝を飾り、新時代でも“絶対王政”継続の強さを見せつけてきた。

 しかしモンタリグレの土曜は、チャンピオン所属のファミリーチーム、クリストファーソン・モータースポーツ(KMS)にとって安泰とは言えない展開となり、僚友オーレ・クリスチャン・ベイビー(KMS/フォルクスワーゲンRX1e)はヒート1のジョーカーエリアでウォールをこすりパンク、チェッカーを受けた直後にクラッシュを喫してマシンを損傷する事態となった。

 一方のクリストファーソンもプログレッション・ヒートで2本のパンクに見舞われ、KMS陣営は絶体絶命の窮地に追い込まれる。

 しかし伝統の“フォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウス”のエントリー名で参戦する2台は、グリッドのはるか外側からそれぞれのセミファイナルに勝利すると、最終ファイナルに向け最前列グリッドを確保。そのままハンセン・ブラザーズのティミーとケビンを寄せ付けず、大逆転のワン・ツー・フィニッシュを決めてみせた。

「なんて素晴らしい日だ。信じられない! オーレ・クリスチャンと僕は反撃しなければならない立場だったし、ありがたいことにそれが実現できた。パンクした際は『終わった』と思ったし、決勝はそれが気になってなるべく安全に走ろうと思ったよ」と、この第4戦終了時点でスタンディングでのリードを26ポイントに拡大した33歳のチャンピオン。

「オーレ・クリスチャンが、あの悲劇の始まりから2位フィニッシュまで到達したことも本当にうれしく思う。純粋なペースでワン・ツー・フィニッシュを果たし、グスタフ(・ベリストローム/今季よりKMSから参戦のルーキー)もファイナルに進出できたのは本当に素晴らしいことさ」

 明けた日曜の第5戦もセミファイナル2で宿敵ティミーを従えKMSの2台がファイナル進出を決め、一方のセミファイナル1では、北欧STCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の強豪、PWRレーシングを母体とするグロンホルム、アンダーソンのCEディーラーチームが前日の雪辱を期す走りで最終ヒートに駒を進めてくる。

“絶対王者”ヨハン・クリストファーソン(KMS/Volkswagen RX1e)が土曜を制し開幕からの連勝を『4』まで伸ばした

 

KMSの僚友オーレ・クリスチャン・ベイビー(KMS/Volkswagen RX1e)は5戦中4戦で表彰台の安定感を誇る

 

大逆転の第4戦終了時点でスタンディングでのリードを26ポイントに拡大した33歳のクリストファーソン

■クララ・アンダーソンが女性ドライバー初のWorldRX表彰台獲得者に

 そのスタートでは大外から一気に前に出たティミーに対し、インサイドから発進したクリストファーソンが追い縋る展開となり、2周目のターン1ブレーキングゾーンで勝負に出た王者は、プジョーのインサイドにダイブ。レイトブレーキングを敢行したフォルクスワーゲンRX1eだったが、激しいノーズダイブを見せたまま208の右サイドに接触し、そのままティミーはアウト側のグラベルに弾き飛ばされる結末に。

 すでにジョーカーを消化したCEディーラーチーム陣営に対し、5周目のファイナルラップで飛び込んだクリストファーソンは、猛追を見せたグロンホルムを抑え切りトップチェッカー。しかしスチュワードは迅速な裁定を下し、KMSのエースは10秒加算のペナルティで最下位に。結果、グロンホルムがキャリア通算7勝目、2021年に続きモンタリグレ連覇の結果を手にした。

「これは明らかにドライバーとして勝ちたい方法ではないよね。こういう状況は、いつだって少しほろ苦いものさ」と、この日もヒート1のパンクから挽回を見せた勝者グロンホルム。

「開幕から最初の4ラウンドは苦戦したが、今日は少し良くなり、最終的に結果を出すことができた。プログレッションレース以降、マシンのフィーリングは良かったし、戦術が正しければ決勝で表彰台に挑戦できる自信はあった。終盤にいくつかミスをしたけど、それがなければヨハンを捉えられたと思う」

「彼の今の気持ちはよくわかるが、僕たちCEディーラーチームとすべてのパートナーにとって、両方のクルマがトップ3に入るのは素晴らしいことだ。これまで厳しいシーズンを過ごしてきたが、ようやく良い方向に進んでいるように見える。これが続けられることを願っているよ」

 2戦連続2位表彰台のオーレ・クリスチャンを挟み、22歳のアンダーソンが3位に入り、彼女の活躍でチームはダブル表彰台を獲得しただけでなく、女性ドライバーとしてラリークロス世界選手権史上初の表彰台に上がることとなった。

「わぉ、なんて週末だ!って気分ね。ポルトガルに行く前は今季もっとも苦戦するトラックであろうことを知っていたし、実際にとても挑戦的なレイアウトだった。私のバックグラウンドはリヤ駆動のサーキットカテゴリーで、よりスムーズに走る必要があるけれど、ここで速く走りたい場合はさらにそうする必要があった。これまでレースした中でもっとも難しく楽しいトラックのひとつであり、ドライバーとして多くのことを学んだわ」と、地元スウェーデンで史上最年少の国内選手権クラス王者も獲得するアンダーソン。

「週末のみんなの働きを本当に誇りに思っている。ニクラス(・グロンホルム)は両日とも超速だったし、世界選手権で初めて表彰台を獲得したことはもちろん素晴らしいことだった。そして何よりも、自分のドライビングとパフォーマンス、週末の成長と進歩に本当に満足しているわ。コース上で真に速いドライバーたちについていくことから多くを学び、少しプッシュできたしね」

 一方、併催のEuroRX1では、アントン・マルクランド(SETプロモーション/ヒョンデi20スーパーカー)が自身3度目となるヨーロピアン・タイトルを獲得。引き続きダブルヘッダーとなるWorldRXの第6戦/第7戦は、10月8~9日にベルギーのスパ・フランコルシャンで争われる。

 

今季よりラリークロスへの新規参入を果たした北欧STCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の強豪、PWR Racingを母体とするConstruction Equipment Dealer Team(CE Dealer Team)

 

日曜ファイナルで王者に“撃墜”されたティミー・ハンセン(Hansen World RX Team/Peugeot 208 RX1e)

 

クララ・アンダーソン(CE Dealer Team/PWR RX1e)も3位表彰台に登壇し、世界戦デビュー5戦目にしてWorldRX史上初の女性ポディウム・フィニッシャーとして歴史に名を刻むこととなった

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