元WRC王者“ふたりのセブ”対決、ラリー・ポルトガルでふたたび【WRC Topic】

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 スポット出場の2022年WRC世界ラリー選手権開幕戦『ラリー・モンテカルロ』で激しく首位を争った“ふたりのセブ”。セバスチャン・ローブ(フォード・プーマ・ラリー1)が優勝し、セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)が2位となるなど、大ベテランふたりがWRC新時代の初戦を席巻した。それから約4カ月、第4戦ポルトガルでセブ対決の第2ラウンドが実現する。

 今季、ローブはW2RC世界ラリーレイド選手権とエクストリームE選手権を、オジエはWEC世界耐久選手権を主戦場としている。そのため彼らが出場可能なWRCイベントは限られているが、5月19~22日開催のラリー・ポルトガルは幸いにもカレンダーが被っていない。

 同週に開催予定だった世界ラリーレイド選手権カザフスタン戦がキャンセルとなり、ローブはやはり同週開催のDTMドイツ・ツーリングカー選手権に出場するのではないかと見られていたが、最終的にはラリー・ポルトガルを選んだ。そしてローブの参戦決定から約1週間後、オジエがポルトガルへの出場を表明した。

 つまり、セブ対決の第2ラウンドは、ローブのスケジュールが空いたからこそ実現したのだ。オジエのポルトガル出場はギリギリのタイミングで決まったが、ローブの参戦発表もオジエの闘争心に火をつけたに違いない。開幕戦モンテカルロで、ラリー終盤のパンクにより逆転負けを喫したオジエは、雪辱を果たすべく「思い出の地ポルトガル」で優勝を狙っている。

セバスチャン・オジエにとって、ポルトガルはWRC初優勝の地であり、ローブとの直接対決を制して勝った初めてのラリーだ

セバスチャン・オジエにとって、ポルトガルはWRC初優勝の地であり、ローブとの直接対決を制して勝った初めてのラリーだ

 オジエにとってポルトガルは、2010年にWRC初優勝を飾ったラリーであり、ローブとの直接対決を制して勝った初めてのラリーでもある。当時ローブはシトロエンの“絶対エース”で、オジエはシトロエンの育成ドライバー。ローブよりも有利だった出走順を味方につけ、オジエは大先輩にまったく遠慮することなく勝負を挑み、競り勝った。そして、この1戦以降ふたりの関係は微妙になっていった……。

 オジエはポルトガルとの相性が良く、これまでに5回も優勝している。しかし、2017年を最後に表彰台の中央には立てていない。選手権リーダーとして不利な出走順トップでポルトガルに臨むことが多く、出走順が遅いライバルたちのために“路面の砂利清掃役”を何度も担ってきたからだ。

 グラベルラリーにおいて出走順トップは圧倒的に不利であり、オジエはつねにストレスを感じながらポルトガルを戦ってきた。しかし、スポット参戦の今季は2戦を欠場しているため、現在のところドライバー選手権8番手。エントリーリストをもとに計算すると出走順は8番手となり、かなり有利な路面コンディションでラリー序盤を走ることができる。オジエにとっては積年の鬱憤を晴らし、ポルトガル6勝目を獲得する絶好のチャンスだ。

 対するローブは現在ドライバー選手権4番手で、出走順も4番手。オジエほどではないが、比較的クリーンな路面を走行することができるため、優勝も充分狙える。そのため、ふたりのセブが、有利な出走順を味方にふたたび優勝争いを繰り広げるかもしれない。ガチのセブ対決が期待できるWRC第4戦ラリー・ポルトガルは必見だ。

セバスチャン・ローブがドライブするフォード・プーマ・ラリー1(Mスポーツ・フォードWRT)

セバスチャン・ローブがドライブするフォード・プーマ・ラリー1(Mスポーツ・フォードWRT)

セバスチャン・オジエがドライブするトヨタGRヤリス・ラリー1(TOYOTA GAZOO Racing WRT)

セバスチャン・オジエがドライブするトヨタGRヤリス・ラリー1(TOYOTA GAZOO Racing WRT)

2010年WRCラリー・ポルトガルの表彰式の様子。優勝はセバスチャン・オジエ、2位にセバスチャン・ローブがつけた。この時3位となったダニ・ソルドは今季第4戦ポルトガルでヒョンデの3台目に乗り込み、ラリー1デビューを果たす。

2010年WRCラリー・ポルトガルの表彰式の様子。優勝はセバスチャン・オジエ、2位にセバスチャン・ローブがつけた。この時3位となったダニ・ソルドは今季第4戦ポルトガルでヒョンデの3台目に乗り込み、ラリー1デビューを果たす。

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